エジプトの薔薇から慮る、日本の現代文化の成熟

ベリーダンサーであれば、必ず聴いたことがあるであろうアラブ音楽界の巨匠、Wardaの歌。

アルジェリア人ながら主にカイロを拠点に活躍し、「アルジェリアのバラ※」として愛され続け、アラブ全域で人気を誇りました。※アラビア語でワルダとは、薔薇/花の意

また、類まれな美声や彼女の音楽に宿った愛の世界観は、様々なアーティストにカバーされ続けるわけですが、このことから後継のアラブミュージシャン達にいかに大きな影響を与え、リスペクトされていたのかが伺えます。


Wardaは2012年5月17日に突然の逝去。アラブ人のみならず、世界中のベリーダンサーがその悲報に肩を落とします。その後しばらくの間、追悼の意を込めてWardaの曲で踊ったベリーダンサーで溢れ、私もその一人でした。


ベリーダンスシーンやアラブ音楽演奏会において、1940年代を中心に、近代の曲が特に日常的に愛されているのはごく当然のことです。それを思うと、日本の一般的な音楽シーンとの成熟度の違いに驚かされます。穿った見方かもしれませんが、アラブでは老若男女を問わずに近代の音楽が未だにリスペクトされ愛され続けている。こういった点からも、経済的成熟と文化的成熟がイコールではないことを身近に実感します。

…商業ベースに乗らざるを得ない、ほとんどのダンサー/ミュージシャン/ペインター/建築家/デザイナーなどなど、(特に)若い世代のアーティストにとって、現在の日本ではいろいろと生きにくい。何れにしても、大人のアーティストが若いアーティストに『後に続け!』と自信を持って導いて良いのか迷いを感じてしまう、日本のアートシーンの立ち位置が残念です。


さて、以下の動画の振付は現在も世界中で活躍するエジプト人シンガーのSaffa Faridと率いるエジプト人バンドによるWardaの大ヒット曲「Esmaouni」のカバーです。

この振付は、6月30日@Samasra山形のベリーダンスフェスティバルでアルタラブのインストラクター、Hirokoが披露します。今年20周年目を迎えるSamasara山形には、国内最年少のコンペティション受賞者のタイトルを持つkiha(Raqs Al Tarab)も初めて参加させていただきます。ぜひ足を御運び下さいませ。 >Samsara山形2019

ベリーダンサーtae|Raqs Al Tarab

ベリーダンサー tae(タエ)の公式サイト。 東京と埼玉を拠点に活動しています。 2006年に「Bellybics(ベリービクス)」を発表。 ベリーダンスエクササイズのパイオニアとしても知られています。

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